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ニワカのTRUMPシリーズ考察(ネタバレあり) ~リリーはどこから来てどこへ行くのか?~

 

 

注)10000字越え、長いです!!

 

TRUMPシリーズの舞台、やっとすべてのタイトルを見終えることができました!

と言っても、再演をしているお芝居まで含めてみんな押さえたわけではなく、あくまでも「すべてのタイトル」です。

さらに、短編小説などのスピンオフ作品も、一部しか目を通しておりません。

 

そんなニワカがシリーズを考察するなんて、かなり無理のあるチャレンジですが、今しか持てない感想ってきっとあるはずという思いから、恥を覚悟であれやこれやを書いてみます。

 

もしかしたら、もともとシリーズのファンだった方から見れば、勘違いや見当違いのことを書いてしまうかもしれません。

なにか目につくものがありましたら、コメント欄で教えていただけましたら、大変喜びます(^-^)

 

まずは、どうしてTRUMPシリーズを見ようと思ったのか?について。

 

わたしはハロー!プロジェクトのファンです。

(推しメンはリリー役の鞘師里保さんとマーガレット役の佐藤優樹さん)

ですので、シリーズ内で初めて見たお芝居は『LILIUM』でした。

ハロプロのヲタクたちの中では伝説的な作品として語り継がれている名作ですから、見ないという選択肢はありませんでした。

 

そして、2020年9月から上演される『黑世界』で、鞘師が主演を務めると聞いて、これはバッチリ予習をしてから観劇に臨まねばなるまい!と、シリーズ作品のDVDを買い漁ったわけです。

 

というわけで、最初は鞘師がこれから飛び込んでいく世界を余すことなく味わうためにと、半ば義務的にTRUMPシリーズをチェックしていったわけですが、次第に、

 

「鞘師抜きにしてもTRUMPシリーズはおもしろいじゃないか!!」

 

と思うに至りました。

 

TRUMP沼の浅瀬に足を取られたわたしは、作品を鑑賞し、あれこれ調べていくうちに、感じたことを文章にしてみたいと思うようになり、このブログを書いているわけです。

 

テーマはズバリ、

「リリーはどこから来てどこへ行くのか?」

 

大層なテーマを立ててしまい、果たして最後まで書き繋いでいけるだろうかという不安を抱きつつ、チャレンジしてみます。

 

 

 

※以下、ネタバレを含みます。これからシリーズ作品を見る予定の方は、引き返すことをオススメします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リリーはどこから来てどこへ行くのか?

 ~目次~

 

 

 

①受け継がれていく呪い

 

ストーリー全編を見て気づいたのは、この物語の中では、登場人物から登場人物へとさまざまなものが受け継がれていく、系譜が存在することです。

(登場人物っていう言葉はあってるんでしょうか? 登場ヴァンプとか登場ダンピールとか言った方がいいのかもしれませんが、煩雑になってしまうので便宜上「登場人物」という言葉で統一します)

 

3つにカテゴライズして、いくつか挙げてみます。

 

まずは、親子の系譜(血縁関係だけでなく、継子への系譜も含めます。また、間に数世代を隔てたものも含めます)。

●アレン&ルルミナ ⇒ ロダン ⇒ ハリエット

●ハリエット&クラナッハ ⇒ ソフィー・アンダーソン

ロダン ⇒ 萬里(ノーム)

●《推測》萬里(ソフィー)&リリー(萬里ソフィーの妻) ⇒ 萬里(ノーム)

●クロード・デリコ ⇒ ダリ ⇒ ラファエロ&ウル

●マルコ&スー ⇒ ウル

●ゲルハルト ⇒ アンジェリコ

●マルコ ⇒ アンジェリコ

●《推測》フラ家 ⇒ ヤン・フラ

●キキ・ワトソン ⇒ ヤン・フラ

アナベル&ヤン・フラ ⇒ マリーゴールド

ピサロ&オルガ ⇒ 李春林

●ローザの父 ⇒ ローザ

 

次に、名前の系譜

●萬里(ソフィー) ⇒ ソフィー・アンダーソン

●萬里(ソフィー) ⇒ 萬里(ノーム)

●リリー(萬里ソフィーの妻) ⇒ リリー(LILIUMの登場人物)

●ダリ・デリコ ⇒ アナベル(筆名ダリ・デリコ)

●ウル(マルコ) ⇒ ウル・デリコ(⇒キャメリア)

●ダミアン・ストーン ⇒ ダミアン・コピー

●ヤン(アレンを殺害) ⇒ ヤン・フラ

●アレン ⇒ アレン(猫)

 

その他の影響関係

●クラウス ⇒ ソフィー・アンダーソン ⇒ リリー【不死の系譜】

●萬里(ノーム) ⇒ ソフィー・アンダーソン【名づけ】

●スノウ ⇒ ガランサス【瓜二つ】

●白雪 ⇒ 李春林【師弟】

●李春林 ⇒ 歌麿【師弟】

●その他ハンターの系譜

●ニコ・ヴラド ⇒ ヴラド機関

●守護者の系譜【シリーズ全編に登場】

 

他にもいろいろあるのかもしれませんが、目についたのはこんなところです。

登場人物から登場人物へ、様々なものが受け継がれており、こういった背景によって、TRUMPシリーズがひとつのサーガを織り成していることが分かります。

 

これらの系譜は“呪い”として機能しており、世代を越えて、それぞれの登場人物の運命を縛りつけています。

時代を下るに従って、“呪い”は再生産され、反復されて、登場人物とわれわれ観客は、風に吹かれた木の葉のように翻弄されていくわけです。

 

さて、この記事のテーマである「リリーはどこから来てどこへ行くのか?」という視点に立ち返ってリストを見直してみると、気になってくるのは次の3つの系譜です。

 

●《推測》萬里(ソフィー)&リリー(萬里ソフィーの妻) ⇒ 萬里(ノーム)【親子の系譜】

●リリー(萬里ソフィーの妻) ⇒ リリー(LILIUMの登場人物)【名前の系譜】

●クラウス ⇒ ソフィー・アンダーソン ⇒ リリー【不死の系譜】

 

ひとつめは作品内で言及されていませんが、いろんな方のブログを見て回ったところ、有力な推測としてTRUMPファンの間で浸透しているようです。

この仮説について、是非を唱える知識をわたしは持ち合わせていません。

 

ですので、ここでは次の関係性のみを問題とします。

 

●萬里(ソフィー) ⇔ リリー(萬里ソフィーの妻)【夫婦】

 

不死の系譜に名を連ねるソフィー・アンダーソンと『LILIUM』のリリーは、名前の系譜を遡ると、夫婦関係にあったということです。

この2人の因縁は、世代を越えて再生産されたものになります。

 

しかし、現時点で発表されているシリーズ作品を見た限りでは、ソフィーとリリーの間の関係性は、前代と新しい代とで、大きく異なったもののように思われます。

 

詳しくは次項で見ていきます。

 

 

 

 

 

②新旧ソフィーとリリーの関係性

 

旧ソフィーと旧リリーの夫婦の物語は、残酷な悲劇として描かれています。

まず大前提となる話として、この2人は人間です。

 

すでにご存知のエピソードかと思いますが、おさらいを。

 

クランを脱走したヴァンプのシルバー・アイ(グスタフ)は人間の里へ行き、狼藉を働いて多数の犠牲者を出します。

この犠牲者の中に旧リリーがいました。

 

夫の旧ソフィーはこの一件を期に、ヴァンプを強く恨むようになり、妻の復讐を果たすために、ヴァンパイアハンターとなります。

 

しかし、旧ソフィーは、妻を牙にかけたシルバー・アイに到達することなく、『SPECTER』の作中でネブラ村にて死を迎えます。

 

そして、これと同時期にネブラ村近郊の湖のほとりで生を受けた赤ん坊が、新ソフィーになります。

ソフィーはここで死に、同時に生まれたことになります。

 

さて、ここから名前の系譜を下ると、まず目につく大きな変化として、ソフィーとリリーは種族間を移動しています。

 

旧ソフィーと旧リリーが人間であったのに対して、新ソフィーはダンピールであり、新リリーはヴァンプです。

(新リリーはダンピールの可能性もありますが、もしそうであったら『LILIUM』でマーガレットに「ドブネズミの匂いがする」と罵られていたはずです)

 

また、前代では2人は夫婦でしたが、新しい代では、ソフィーからリリーへ不死を与える系譜へと変わっています。

 

前代から新しい代へ、2人の関係性の大きなねじれと、それによってもたらされる悲劇を思うと、一筋縄ではいかない呪いの残酷さに言葉を失ってしまいます。

 

さて、新ソフィーと新リリーの関係性は、不死の系譜であると書きましたが、果たしてそれだけなのでしょうか?

このあと、なにか大きな展開を経て、関係性は変化していく可能性があります。

これは現時点で判断することの難しいものですが、④で改めて考えてみたいと思います。

 

 

 

 

 

③フラ家とデリコ家の行く末

 

さて、話題は変わるのですが、マリーゴールドの父親であるヤン・フラについて。

多くの人が疑問を抱いたのではないかと思いますが、彼の名字「フラ」というのは、あのゲルハルト・フラの「フラ」なのでしょうか?

 

わたしはそうだと思います。

現実の世界ならばたまたま同じ名字だった、なんてことはよくありますが、これはフィクションの世界。

「フラ」という名字は、作り手の明確な意図によって選ばれたものです。

ヤン・フラはゲルハルトと血縁関係にあるのでしょう。

 

フラ家のアンジェリコが『TRUMP』と『COCOON 星ひとつ』で及んだ凶行を見て、フラ家の名声は地に落ちたと思っていたのですが、実際のところどうなんでしょうか?

 

名家の栄光はあれしきでは損なわれないのかもしれませんし、そもそもあの事件は血盟議会によって揉み消されたんでしたっけ?(うろ覚え)

 

いずれにせよ、『マリーゴールド』におけるヤン・フラの扱いを見る限りでは、彼が名家の出身であるようには思えません。

やはりフラ家は以前のような隆盛を誇っていないのでしょう。

時代の流れを感じさせられます。

(余談ですが、キキ・ワトソンの血もヤン・フラには流れていることになりますね)

 

ここで疑問が湧いてきます。

フラ家が残っているならば、デリコ家はどうなってるんだろう??

 

ご存じの通り、デリコの名前は『マリーゴールド』に登場します。

小説家アナベルの筆名がダリ・デリコというものでした。

親子の系譜ではありませんが、名前の系譜でデリコ家は残されていることになります。

 

●《推測》フラ家 ⇒ ヤン・フラ【親子の系譜】

●ダリ・デリコ ⇒ アナベル(筆名ダリ・デリコ)【名前の系譜】

 

ということは、

マリーゴールドは因縁のあるフラとデリコの間に生まれた子どもということになります(デリコとの血縁はないですが)。

この事実に気づいたときは、鳥肌が立ちました。

 

そして、ヴァンプの名家同士が結びついて生まれたマリーゴールドが、人間からもヴァンプからも忌み嫌われるダンピールであることを思うと、やはり系譜の呪いの残酷さを感じざるを得ません。

 

彼女はその後、『LILIUM』でソフィーによって無惨にも焼き殺されてしまいます。

ここにおいて、ソフィーが両家を滅ぼしたという見立てが成立します。

 

ソフィーが望まずとも不死の力を得てしまった原因は、フラ家とデリコ家の争いに巻き込まれたからであると、やや強引に考えてみると、ソフィーは両家に復讐を果たしたのだという見立ても成立します。

 

と、ここまで書いてきましたが、奥歯にものが挟まったような感じが……

 

それは「名前の系譜ではなく、親子の系譜ではデリコの血脈はどうなったのか?」という疑問が頭の隅にあるからです。

 

いや、系譜の呪いの強力さを思えば、親子の系譜と名前の系譜との間には優劣などないのかもしれません。

でも……と考えてしまいます。名前が一緒なだけでは、物語としてのインパクトが弱いように思われます。

なんせデリコ家はTRUMPシリーズの序盤を彩ったヒーロー一家ですから。

そして、この物語では「血」というものが重要なキーワードになっています。

 

デリコ家の「親子の系譜」は、この世界のどこかで受け継がれていっているのではないでしょうか。

 

ダリ・デリコはクラン焼失事件を生き延びているわけですから、その後、デリコの名を次代に継承するために、子をなした可能性があります。

(そんな元気はなくなってしまったような気もしますけれども。子どもを作るのが怖くなりそうな……)

 

もしデリコの血脈が残っているとしたら、いったい誰がそれを継いでいるのでしょうか?

 

『LILIUM』の登場人物の中で、出生が明らかになっているのは、ソフィーとマリーゴールドだけです。

(短編小説『ホフマンと双子の繭期』に紫蘭、竜胆、マーガレットが登場するので、そこで彼女たちの素性がなにかしら明らかになっているのかもしれませんが、残念ながらわたしは未読です)

 

(2020/8/10追記:短編小説『ホフマンと~』を読みました。この3人の素性については、紫蘭と竜胆が二卵性双生児であること以外は、なにも明かされていませんでした。論旨から外れますが、紫蘭と竜胆はふたりで対になる存在なのかもしれませんね。「君は僕であり、僕は君だ」という関係性)

 

要するに、疑似クランにいた登場人物たちの中に、デリコの血を引く者がいたのではないか?ということをわたしは考えてみているわけです。かなり妄想が混じっていますが……。

 

結論から言いますと、それはリリーだったのではないか?ということを考えています。

 

●《推測》デリコ家 ⇒ リリー【親子の系譜】

 

リリーの出生については、見た限りでは、シリーズ内でまったく触れられていないと思います。

 

TRUMPシリーズはここまで見てきた通り、系譜の呪いが複雑に絡み合いながら、物語を織り成しています。

不死の力を与えられた超重要人物のリリーの出生が、作り手の頭の中で、まったくの白紙であるとは考えづらいです。

なにかあるはずです。

 

というわけで、リリー・デリコの可能性について、考えずにはいられません。

 

リリーはどこから来たのか?

 

それはデリコから。

 

エモい……

 

 

 

 

 

④リリーはどこへ行くのか?

 

ここまで書いてきた内容が、最初に掲げたテーマのうち「リリーはどこから来て」にあたります。

 

ここからは「リリーはどこへ行くのか?」について考えてみたいと思います。

 

こればっかりは、実際に続編を見てみないことには分からないものなので、前節以上に妄想全開で書いていくことになります。

 

話を展開していくための呼び水として、まずはひとつ問いを立ててみます。

 

Q.疑似クランの中で、どうしてリリーだけが不死になれたの?

 

ソフィーは疑似クランの繭期のヴァンプ(とダンピール)たちに、自らの血で作ったウルという薬を飲ませることで、彼女たちが永遠の繭期(=不老不死)を生きる共同幻想の世界を作り上げます。

 

これは、永遠に枯れない花を作ろうとした父クラナッハから継承された呪いです。

(先走った話になりますが、リリーが不死の身体を手に入れたことによって、クラナッハの悲願は世代を越えて達成されたことになります。花ヲタこわい……)

 

ソフィーは疑似クランで、数多くのヴァンプたちに薬を処方し続けてきたわけですが、そこで得られる不老不死の力は、ウルを飲んでいる間しか効力を発揮しません。

現に、シルベチカが死の間際に、薬を飲むことを拒否したせいで、老いさらばえていく場面がありました。

 

ソフィーの願いは、自らの孤独を埋め合わせるために、ウルを飲まなくても不老不死でいられる者を作り上げることです。

疑似クランに在籍した者の中で、不死の力を得ることができたのはただひとり。

言うまでもなく、それがリリーです。

 

どうしてリリーだけが、不死の力を得ることができたのでしょうか?

 

それはたまたまである!

と言うこともできるかもしれませんが、先に書いてきたように、わたしはこれが物語である以上は、たまたまなんていうことはなく、なにかしらの理由があるはずだと考えます。

 

じゃあその理由はなんなのか?

という疑問に答えるのは雲を掴むような話ですが、ひとつ、大きなヒントになるものがあるように思われます。

 

それは、旧ソフィーと旧リリーが夫婦であったということ。

 

●萬里(ソフィー) ⇔ リリー(萬里ソフィーの妻)【夫婦】

 

つまり、こういうことです。

旧ソフィーと旧リリーの夫婦が辿った悲劇によって、「ソフィー」という名前と「リリー」という名前の間には、呪いの系譜の中で、強力な因縁が生じてしまいました。

 

そのため、新ソフィーが「ソフィー」と名づけられ、新リリーが「リリー」と名づけられた瞬間から、ふたりの運命が絡み合っていくことは既に決まっていたのではないでしょうか。

(この運命の絡まりの中に、リリーがソフィーによって不死となれたことが含まれています)

 

そして、この厄介な因縁は、『LILIUM』以降のソフィーとリリーの未来をも束縛していくはずです。

 

そうであるならば、ふたりの絡まりあった宿命が行き着く先には、なにがあるのでしょうか。

 

わたしは、それはTRUMPたるクラウスなのではないかと思います。

 

さらに妄想を加速させます。

 

ソフィーの生まれもった運命とは、TRUMPに捧げる供物であり続けることであり、彼の人生はすべてがグランギニョルである、と。

 

これには根拠があります。

COCOON 星ひとつ』の冒頭で、ソフィーが幼少期を過ごした養護院の院長(?)が実はダミアン・コピーであり、彼によってソフィーはクラウスのいるクランへ送り込まれたことが明らかになりました。

その際に、ダミアン・コピーは、これがグランギニョルであると口にしています。

 

供物であるがゆえに、ソフィーはクランで、アレンの代替品としてクラウスに目をかけられることになります(もちろん、これにはアレンからソフィーへの親子の系譜の呪いも関係しています。アレンも供物だったのかもしれませんね)。

 

そして、クラウスは供物であるソフィーを噛み、永遠の命を授けるのです。

 

不死を拒絶していたソフィーにとって、これは耐えがたい苦しみとなります。

永遠の孤独へと放り投げられた彼は自暴自棄になり、暴挙と言えるような行動を繰り返して、悲嘆と死を世界にばらまいていきます。

まさに、究極のグランギニョル

彼は原初信仰の呪縛に翻弄されて生きてきたのです。

 

●《推測》原初信仰 ⇒ ソフィー・アンダーソン【グランギニョルの呪い】

 

(2020/8/9追記:ここは「●ダミアン・ストーン ⇒ ソフィー・アンダーソン」とすべきだったかもしれません。後に出てくるニコ・ヴラドとの対比をはっきりさせるためにも)

 

(2020/8/10追記:上の追記について、これはどういうことかと言いますと、ダミアン・ストーンとニコ・ヴラドは対になる人物ではないかと、わたしは推測しているのです。TRUMP年表の-1000の欄から感じたことです

 

ソフィーが生まれたネブラ村の村長代理ローザは、原初信仰に取りつかれていました。

また、ウルの両親も、原初信仰の信者でした。

(これ合ってますよね?)

 

原初信仰というものも、この世界の登場人物たちの運命を縛りつける呪いの系譜だと言えるでしょう。

 

その中でも、ソフィーにかかった呪いは最も強力なものであるように思われてきます。

彼は永遠にTRUMPを慰めるための供物であり続けねばならず、終わらないグランギニョルを生き続けねばならないのです。

 

これが「ソフィーの人生=グランギニョル」という仮説です。

自ら書いておいてなんですが、残酷すぎて自分で引いてます(´;ω;`)

 

がんばって妄想を続けます。

 

あまりに残酷なので、この見立てにバランスを与えたくなります。

というわけで、ソフィーの重たすぎる物語(グランギニョル)に調和を与える者、それがリリーなのではないでしょうか。

これはふたりが、「ソフィー」と「リリー」という名前の系譜を通して、対になる存在だからです。

 

この物語において、原初信仰に対置されるものは、ヴラド機関。

TRUMPに平静を与えることを使命とする。

(っていう理解で合ってますかね? この辺りの設定はいまひとつ把握しきれておりません……)

 

前節でリリーがデリコ家の子孫であるという仮説を立てましたが、ダリ・デリコが所属していたヴラド機関の使命を、リリーは生まれながらにして負っている。

と見立てれば、一応、筋が通ります。

 

あるいは、もっと大きな視座で捉えるならば、ヴラド機関の由来であるニコ・ヴラドから、なにかしらの宿命を継承しているのかもしれません。

(この辺りの知識も合っているか自信がありませんが……)

 

●《推測》ニコ・ヴラド ⇒ リリー【?】

 

いずれにせよ、前代においては夫婦だったソフィーとリリーが新しい代でも対となることによって、調和が生まれ、TRUMPを巡る世界の均衡が保たれるのではないか(あるいは破壊されるのではないか)と考えたわけです。

 

(2020/8/10追記:『グランギニョル』でゲルハルトが、血盟議会は表では原初信仰を禁止しているが、裏では支持しているとダリに明かす場面があります。その際に「これは表と裏のバランスなんだ。どちらか一方に偏っても成立はしない」という台詞を言っています。表と裏の均衡というものが、TRUMPの世界のキーワードとしてあるようです。この言葉をソフィーとリリーに当てはめると、ソフィーが裏(ダミアン・ストーンの系譜)、リリーが表(ニコ・ヴラドの系譜)ということになるでしょうか。やはり、このふたりが揃うことでもたらされる均衡があるのだと、わたしは推測します。また、これは論旨から外れますが、フラとデリコもふたつで対になる存在なのかもしれません。「君は僕であり、僕は君だ」の関係性)

 

具体的に言いますと、この物語の行く末で、ソフィーとリリーは手を取り合い、クラウスと対峙するのではないかと思います。

 

その結果、どのようなことが起きるかまでは、わたしの知識と妄想力では見通せません。

 

ソフィーとリリーは不死を手放すことに成功するのかもしれません(つまり、死ぬということで、それはそれで悲しい)。

 

あるいは、TRUMPという絶対的な存在を打ち倒すことになるのかもしれません(でも、そうしたらソフィーが新しいTRUMPになる展開がありそうで怖い)。

 

ここに血盟議会やダミアン・コピーなども絡んでくるでしょうから、さらに先は読めません。

 

どのような結末を迎えるにせよ、ふたりの未来に安寧が訪れることを祈らずにはいられません。

(そんな生ぬるい芝居じゃないことは重々承知しておりますが……)

 

以上が「リリーはどこから来てどこへ行くのか?」というテーマでわたしが考えた内容です。

 

最初に書きましたが、相当なニワカなので見当違いなことがあるかもしれません。

いや、たくさんあるでしょう。

 

でも、こんなに妄想を膨らませてしまうくらい、TRUMPシリーズはおもしろくて、今後の展開にドキドキしている!

っていうことです。

 

ひとまずは『黑世界』を全力で楽しみたいと思います。

 

あともう少しだけ書かせてください。

ここから先は蛇足感あふれるオマケです。

 

 

 

 

 

⑤オマケその1 ~新良エツ子さんはどんな役を演じるの?~

 

『黑世界』には新良エツ子さんが出演されます。

これまでTRUMPシリーズに音楽面で関わってこられた方ですが、今回は初めて役者として板の上に立たれるということです。

 

ここからは、勝手に親しみを込めてエッちゃん先生と呼ばせていただきます。

 

わたしがどうしてエッちゃん先生のことを知っているのかと言いますと、現役モーニング娘。の推しである佐藤優樹さん(まーちゃん)について言及している動画を見たことがあるからです。

 

エッちゃん先生はかなりまーちゃんを気に入っておられる模様。

まーちゃんヲタク、略してまーヲタのわたしとしては嬉しい限り。

そりゃあ「エッちゃん先生」って呼びたくなるってもんです。

 

エッちゃん先生から出てきたまーちゃんのエピソードにはこのようなものがあります。

 

●『LILIUM』劇中歌の『プリンセス・マーガレット』で、勝手に原曲を改編するようなアレンジを入れまくって怒られていた。でも、それらは音楽的には正しい範囲内であった。

 

●『ファラオの墓 ~蛇王・スネフェル~』劇中歌『ジクの証言』のレコーディングの際、楽譜を受け取らずにブースに入った。「何小節目から録ります」と指示を出したら、ちゃんとそこから歌うことができた。

 

●同じく『ジクの証言』のレコーディングの際、「この曲はインストがいいから、わたしの歌を入れずにインストをファンの人に聴いて欲しいなぁ」と言っていた。

 

などなど。さすまー(「さすがまーちゃん」の略)

このブログを読んでくださっている方に需要のある情報なのか分かりませんが、書かずにはおれません!

ごめんなさい、これがまーヲタという種族なんです。

 

さて、エッちゃん先生の『黑世界』での役についてです。

 

まーヲタとして、ここはひとつ、『LILIUM』でまーちゃんが演じていたマーガレットに関係のある役を演じていただきたいな、と。

血縁のキャラとか、同じ名前とか。

 

そして、まーちゃんマーガレットを上回るぶっ飛んだ演技をしてくださったら、まーヲタは感激で昇天します。

 

何卒よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

⑥オマケその2 ~『キルバーン』の配役はどんな感じ?~

 

ここは端的に。

 

コロナ禍の影響で中止(延期?)になってしまった最新作『キルバーン』なのですが、TRUMP年表を見てびっくりしたことが。

 

紫蘭と竜胆が出るんですね。

 

気になるのはいつか上演されるときの役者さん!

 

紫蘭は◯◯◯◯が、竜胆は◯◯がいいなぁ……

 

ぶはっ!(エモ鼻血)

 

 

以上、こんなに長いブログを最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

『黑世界』を楽しみましょう!

鞘師の勇姿を目に焼きつけまくって参ります!!