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2019年の鞘師里保とわたし⑨ ~ポートメッセなごや編~

前回の記事はこちら!

 

~目次~

 

 

1.自分の名前を売るよりも大切なこと

イギリスから帰国したBABYMETALは、7月6日、7日に、ポートメッセなごやで「BABYMETAL ARISES - BEYOND THE MOON - LEGEND - M -」と題した2days公演をおこないます。

「LEGEND - M -」の「M」はMOAMETALのイニシャルから取られています。

彼女の誕生日は1999年7月4日。

この2公演は、MOAMETALの20才の生誕記念&地元名古屋への凱旋ライブでした。

めでたい!(*^▽^*)

 

結論を先に書くと、この2日間のアベンジャーズは初日が鞘師里保、2日目は藤平華乃でした。

第3のアベンジャー降臨を期待する声もありましたが、蓋を開けてみれば横浜アリーナと同じラインナップとなったわけです。

 

ここで横浜アリーナからポートメッセなごやまでのスケジュールと出演したアベンジャーを振り返ってみたいと思います。

 

 

いやあ、鞘師さんよく働いた!!

 

ほんの1週間ちょっとですが、きっと中身の濃い時間を過ごしただろうと思います。

鞘師がこのときどんなことを感じていたのか、いつか語ってもらいたいです。

3月にひなフェスの目玉として復帰を果たした彼女が、次にどんな展開を見せてくるのか注目していた人は多かったはずです。

次のキャリアのための非常に大切なタイミングで、名前を伏せてサポートダンサーとしての活動を選んだのは、鞘師らしい決断だったように思います。

自分の名前を売ることよりも、人との繋がりや直感による決断を大切にしたのでしょう。

結果的にこの選択により、鞘師はBABYMETALのファンのあいだで、広く認知されることになります。

もっと広い層にアピールできる活動も選択肢としてはありえたはずですが、持続的な熱を持ったコア層に支持されたことで、決して使い捨てられることのない認知を鞘師はこのとき得ることができたのではないかと、わたしは思います。

素晴らしく鮮烈なデビューでした。

 

 

2.鞘師のフォーメーションダンス

この名古屋公演初日のフィナーレで、鞘師は粋な計らいを見せています。

 

MOAMETALと鞘師とでSU-METALを挟んだお馴染みの立ち位置で、SU-METALがこの日の主役であるMOAMETALにマイクを向けて「We are?」「BABYMETAL!!」というコールアンドレスポンスを言わせます。

そのとき、鞘師は2人の背後を移動して、SU-METALと自分とでMOAMETALを挟んだのです。主役のMOAMETALをセンターにするために。

 

 鞘 S M

     ↓

   S M 鞘

 

翌日の藤平華乃はこれをしていなかったので、おそらく鞘師のその場の判断によるものだったのでしょう。

 

BABYMETALの様式美の中にいる人たちからは出てくることのなさそうなこの行動に、わたしはこんなことを思いました。

 

これぞモーニング娘。のフォーメーションダンス!!

 

鞘師が在籍していたころのモーニング娘。は、フォーメーションダンスを売りにし始めたときでした。

フォーメーションダンスは、メンバー全員で隊列を作り、曲の展開に合わせてその形を大胆に変化させていく集団芸です。

この隊列でもっとも多くセンターを任されていたメンバーが、エース鞘師里保でした。

 

「エース」や「センター」と聞くと、その人の才能やカリスマ性ばかりを連想しがちですけれど、モーニング娘。的な考え方をすれば、センターとは他のメンバーたちが両翼にフォーメーションを形作ることによって生まれるものだと言えます。

センターはひとりが務めるものではなく、みんなで作り出すもの。

エース鞘師里保は、そのことをよくわかっていたはずです。

だから、名古屋での鞘師は咄嗟に、MOAMETALがセンターとなるようにフォーメーション移動をすることができたのだと思います。

 

しかも、このときの鞘師が絶妙だったのは、MOAMETALが1回目の「We are?」を言い終わるのを待ってから動き始めたことです。

先走って移動してしまうと、MOAMETALの見せ場にノイズを走らせることになります。

鞘師はMOAMETALの見せ場と見せ場のあいだの一瞬を突くようにして、件の動きを見せています。

ここには、その瞬間に主役となるメンバーを輝かせるための、フォーメーションダンスの技術があったのです。

モーニング娘。で培い、身体に染み込ませてきた技をBABYMETALのステージで見せてくれたことに、わたしは感動したのです。

 

やっぱりこの人は鞘師里保なんだ!と。

 

 

3.序章の終わり

こうして、BABYMETALは新体制お披露目のための最初のツアーを締め括りました。

(ツアーとして告知されていたわけではありませんが、実質ツアーのような位置づけだったはずです)

 

このツアーは「日はまた昇る」と題した横浜アリーナ公演から始まったわけですが、まさに日はまた昇った!

BABYMETALは最高のリスタートを切ることができました。

鞘師とBABYMETALの共演に胸を熱くしたわたしは、早くも次の展開にワクワクしていました。

そして、自分がチケットを押さえているサマソニに鞘師が出演してくれることを強く祈り、その日が来るのを心待ちにする日々が始まったのです。

 

つづく